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かこきゅ」れぽ

今日も過呼吸発作

 

さあもう一踏ん張りと、

トレーをカウンターに載せた瞬間

ぷつりと糸が切れた。

 

過去に私に向けられてきた悪意たちが

目の前で次々にフラッシュバックしていく

 

ある人は憎悪の目を向けて、

またある人は呆れた顔でこちらを見ている。

 

軽蔑。嘲笑。苛立ち。

 

私はやっぱりメンタル弱いのかな

たったそれだけで

呼吸が浅くなっていく

 

NANAでミューさんが言ってた

『それ、死ぬほど苦しいのに

絶対に死ねないのよね』

『生き地獄?』

 

身をもって体感する。

 

呼吸のバランスが整わなくなる

頭がぐらぐらする

手足から力が抜けていく

 

口から間抜けな嗚咽が漏れる。

 

目の前の視界が暈けていく

くるしい。たすけて。

 

死にたいわけじゃない

ただ死にそうなほど苦しい

 

止めなきゃ。動かなきゃ。

立ち上がらなきゃ。

そう思って、必死で立ち上がるけど

足元はぐらついて、まるで力の入れ方を

忘れてしまったみたいだった

 

それでもと

なんとか這いつくばって

あなたの元まで辿り着いたんだ

 

見上げた顔は、呆れてた。

 

どうしようもない異端者を、

憐憫と嫌悪が入り混じった目で見ていた

 

その瞬間に、あぁ、もうダメなんだって

 

わかってもらえなくても

理解してもらえると思っていた

 

同情してほしいわけじゃない

ただ

ただただ、苦しい

苦しいけど抗ってる。

抗えるとこまで、抗っている。

 

そんなこと知ったこっちゃないんだよね 

 

 

だって、私は、ただの、

 

 

 

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