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nonfic.

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この町には公園なんてないからさ
缶ビールを捨てる場所に戸惑った
色んなものが溢れているの
煌めきなんてきれいなものじゃない
夜に静寂の訪れる
あのまちに帰りたい

笑っちゃうよね
今僕は僕が誰なのかわかんないの
アヤちゃんかもしれないし
リカちゃんかもしれない
そんなものに代われたらどれほど楽だろうか

人の細胞は4年で全身変わるらしいよ
あたし3日くらいで変わっちゃってる
え、1週間前に塗ったマニキュアが残ってるって
うるさいなあ

除光液取ってよ
今日のランチの付け合わせにどうかな

嘘だよ

あたし頭がおかしくなっちゃったみたいで
もう帰る場所なんてどこにもないんだよ
おかしくなった人救えるのは
おかしくなった人だけ

ねえウケる、知ってた?
いっつもこんな事ばっかりかんがえているの
キモいよね
うん、知ってる
こうしなきゃやってられないの
なんでって、あたしにもわかんないよ
わかってたらこんな事してないよ

21歳のメルヘンチック
ただの狂人でしかない

君のために歌いたかったよ
あたし歌なんか歌えないけどね
金切り声と嗚咽なら得意なの
あと喘ぎ声?
君のために聞かせてあげようか
いらない?あぁ、そう

こんな小さくて白い粒に
あたしの頭は支配されている
目をつぶったら奥を見てごらん
あたしのまぶたの下、突きつけられた
ねえ、その包丁しまってよ
こわいよ。こわいよ。ねえいたいよ。

ねえ今ここにいるあたしは誰なの
あたしって誰なの
名前と顔と形をもって
私は私を取り繕う

臭いものには蓋をする
君におはようといって笑う僕だけが真実だ